AX・省人化

「AI活用」と「業務効率化」、実は桁違いに差がある

目次

「AIを使っている」という言葉が指す内容は、会社によってまったく違う。この記事では、世の中で語られる「AI活用」と、業務から人を外す活用との間にある、決定的なレベルの差を解説する。

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多くの「AI活用事例」が指しているもの

議事録を10分早く要約できた。メールの文面を丁寧にしてもらった。提案書のドラフトを作ってもらった——これらは実際によく語られる「AI活用」の中身だ。パーソル総合研究所の調査では、生成AIによる業務時間の削減効果は、利用者平均で週26.4分にとどまるという※1

共通しているのは、人がチャット画面に質問を打ち込み、返ってきた文章を確認して使う、という構図だ。作業をするのは人で、AIはそれを手伝う役割にとどまる。

よくある「AI活用事例」
議事録の要約を10分短縮/メール文面の丁寧化/提案書ドラフトの作成

業務から人を外すという発想

結論:人が操作しない前提で、業務を設計し直す

一方で、業務そのものを人が操作しない前提で設計し直す、という活用のレベルがある。なぜなら、手順を言語化し自動化を組み合わせれば、人が関わるのは最終判断の場面だけで済むからだ。例えば、社内の定型的な承認フローや権限付与の作業を、手順として言語化し、ブラウザ操作の自動化と組み合わせ、通知や返信までを自動化する。人は最終的な判断が必要な場面にだけ関わる。

結論:実績が示す、桁違いの差

実際に、大手プラットフォーム運営会社の口コミ監視業務では、この考え方で人が確認する件数を80万件から13万件まで圧縮した実例がある※2。なぜなら、対象を「人が全件見る前提」から「AIが一次判定し、人は例外だけ見る前提」に設計し直したからだ。84%の削減だ。チャットに質問して文章をもらう活用とは、影響の桁が違う。

LEVEL 1:道具として使う
人が質問し、AIが答える
作業の主体は人のまま

LEVEL 2:実行主体として置き換える
AIが一次処理し、人は例外だけ見る
作業の主体が入れ替わる

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この差はどこから生まれるのか

この差を生むのは、AIを「人の作業を助ける道具」として見るか、「人の作業を置き換える実行主体」として見るか、という前提の違いだ。前者はどれだけ習熟しても、人が作業する前提から抜け出せない。後者は、そもそも人が作業する場面自体を減らしにいく。

この前提の違いは、AI活用を教える側にもそのまま当てはまる。自分自身がチャット画面でしかAIを使ったことがない人が、業務を作り替える設計はできない。業務を理解し、かつ実装まで手を動かせる人でなければ、この置き換えは実現できない。

道具として見る
習熟しても、人が作業する前提から抜け出せない

実行主体として見る
人が作業する場面自体を、減らしにいく

まとめ

「AI活用」という同じ言葉でも、指している中身のレベルはまったく違う。チャットに質問するレベルの活用で満足しているなら、それは効率化の入り口に過ぎない。業務そのものから人を外すところまで、視座を上げる必要がある。

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※1 パーソル総合研究所「生成AIに関する定量調査」(2025年)
※2 参考実績はAccelport株式会社が支援した大手プラットフォーム運営会社の事例。個社名は非公開。

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ACCELPORT
Accelport株式会社 編集部

業務の見極めから実装の進行管理までを引き受ける「社外AX部」を提供しています。現場で得た知見をもとに記事を制作しています。

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