AI導入コンサル15社を比較|2026年の費用と選び方
AI導入コンサルを探し始めると、会社名が並んだ記事は何本も出てきます。ただ、その会社が実際に何をしてくれるのかは書かれていないことが多いはずです。
この記事では15社について、公式サイトに書かれている提供内容を1社ずつまとめました。何から始める会社なのか、どの規模の企業を想定しているのか、料金の記載があるかどうかを並べます。
評価や順位はつけません。当社も同じ市場にいる以上、他社の優劣を判断できる立場にないためです。書くのは各社が自分で公表している内容だけに絞ります。
そのうえで、費用が何で決まるのかと、依頼する前に自社で決めておくことまで書きます。読み終えたときに、問い合わせる相手を3社程度まで絞れる状態を目指してください。
AI導入の相談先をどこにするか迷っている方へ
業務の見極めから実装の進行管理まで、
社外AX部が担います
- 手段を選べる立場から入る。特定のツールを売っていません
- 実装の進行管理まで引き受けます。提案だけで終わりません
- 置き換えない方がよいという結論も、そのままお出しします
月5万円から。無理な営業はいたしません
》【無料DL】『AX推進 品質ガイドライン』|成果につながらない48項目
AI導入コンサルとは?4つの工程を代わりに進める会社
「AI導入コンサル」と一口に言っても、提供している中身は会社によってかなり違います。まず言葉の範囲をそろえておきます。
- 提供範囲は4つの工程に分けられる
- AI開発会社とは役割が違う
- この記事に載せた15社の一覧
AI導入コンサルの提供範囲は4つ|見極め・設計・実装・定着
AI導入コンサルの仕事は、4つの工程に分解できます。
| 工程 | やること | 成果物の例 |
|---|---|---|
| 見極め | どの業務にAIを当てるかを決める | 業務の棚卸し表、優先順位 |
| 設計 | 業務の流れを組み直す | 新しい業務フロー、要件 |
| 実装 | ツールの選定と構築を行う | 動くAI、既存システムとの連携 |
| 定着 | 現場で使われる状態にする | マニュアル、効果測定のレポート |
どこまでを引き受けるかは会社ごとに違います。見極めと設計だけの会社もあれば、実装まで一貫して担う会社もあります。問い合わせる前に、自社が4つのうちどこで詰まっているのかを決めておくと話が早く進みます。

AIコンサルとAI開発会社の違いは起点にある
検索していて混ざりやすいのが、コンサルと開発会社の違いです。
違いは起点にあります。開発会社は「何を作るか」から始まり、コンサルは「そもそも何をすべきか」から始まります。作るものが既に決まっているなら、開発会社に直接聞いたほうが速く安く済みます。
ただし境目は明確ではありません。今回調べた15社にも、コンサルと開発の両方を掲げている会社が複数ありました。社名やカテゴリではなく、公式サイトに書かれた提供工程で判断してください。
この記事に載せたAIコンサル会社15社と、選んだ基準
検索上位の比較記事4本に掲載されていた35社から、分類ごとに、公式サイトで提供内容を確認できた会社を優先して15社を選びました。網羅した一覧ではありません。
| 会社名 | 分類 | 公式が掲げる中心 | 料金の記載 |
|---|---|---|---|
| アクセンチュア株式会社 | 大手総合コンサル | 業務適用型のAIサービス群 | なし |
| PwCコンサルティング合同会社 | 大手総合コンサル | 事業化・導入・リスク管理 | なし |
| アビームコンサルティング株式会社 | 大手総合コンサル | AI推進組織とガバナンス | なし |
| Ridgelinez株式会社 | 大手総合コンサル | アセスメントからの3フェーズ | なし |
| 株式会社Preferred Networks | AI開発・技術 | 国産LLMと自社プロダクト | 製品のみ |
| 株式会社PKSHA Technology | AI開発・技術 | カスタマイズAIとAI SaaS | なし |
| 株式会社ABEJA | AI開発・技術 | 基幹業務へのAI実装 | なし |
| 株式会社Ridge-i | AI開発・技術 | 戦略策定からMLOpsまで | なし |
| JAPAN AI株式会社 | 導入支援・特化型 | 自社製品と伴走コンサル | 製品のみ |
| WONQ株式会社 | 導入支援・特化型 | 業務分析とツール選定 | あり |
| 株式会社クラスフォックス | 導入支援・特化型 | 業界特化のAI SaaS化 | あり |
| 株式会社ノーコードソリューションズ | 導入支援・特化型 | 中堅企業の導入と内製化 | 決まり方のみ |
| 株式会社ギブリー | 研修・内製化支援 | AIエージェント構築と顧問 | なし |
| パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社 | 研修・内製化支援 | 導入から定着までの伴走 | なし |
| エッジテクノロジー株式会社 | 研修・内製化支援 | アドバイザリーと法人研修 | なし |
社名は国税庁の法人番号公表サイトで確認した商号です。
分類の名前は当社が付けたものです。各社が自称しているわけではありません。公式サイトに書かれた提供内容から、起点がどこにあるかで4つに分けました。
以降は分類ごとに1社ずつ見ていきます。自社の状況に近い分類から読んでも構いません。
AIコンサル大手4社|全社の戦略とガバナンスが起点
全社規模の変革を前提に、戦略の策定から実装まで扱う会社です。4社とも料金の記載はありませんでした。
- 起点は経営課題とガバナンスにある
- AI単体ではなく組織や規程とセットで語られる
- 想定する企業規模を明記している会社は少ない
アクセンチュア株式会社|業務適用型のAIサービス群
公式サイトでは「Accenture AI Powered Services」を、業務適用型のAIサービスとして紹介しています。基盤の「Accenture AI HUB Platform」は、複数のAIエンジンから最適なエンジンを組み合わせ、人間のオペレーターとの協調も可能なプラットフォームと記載されています。
メニューは業務領域ごとに並びます。経営・本社機能向けにはEnterprise Value CockpitやManagement Cockpitなど5つ、顧客接点向けにはContact Center・Concierge・Salesの3つ、ほかに製造・SCM向けがあります。
対象とする企業規模と料金の記載は、このページでは確認できませんでした。
(出典:accenture.com/jp-ja/services/ai-data/ai…)
PwCコンサルティング合同会社|事業化・導入・リスク管理
生成AIコンサルティングサービスを、事業化支援・導入支援・リスク管理支援の3つで構成しています。導入支援には導入効果の初期診断を行うプログラムがあり、体制面では監査・税務・法務のメンバーを含む生成AI専門タスクフォースを挙げています。料金の記載はありません。
(出典:pwc.com/jp/ja/services/consulting/analy…)
2026年6月3日提供開始の「Future Ready Workflow Design」では、現場ヒアリングの一部を自社開発のAIエージェントが担い、構想策定の時間を従来の2分の1にあたる最短1カ月まで短縮するとしています。
(出典:pwc.com/jp/ja/press-room/2026/future-re…)
アビームコンサルティング株式会社|AI推進組織とガバナンス
AI関連のサービスを7つのカテゴリに整理しています。
- サービス創出支援とAI推進組織の立ち上げ・運営
- AIガバナンスとリスクマネジメント
- 生成AIによる業務効率化と活用定着
- 予測・最適化とデータマネジメント
個別メニューも多く、Microsoft Copilot StudioによるAIエージェント構築支援や、定着支援の「AgentOps」が並びます。料金の記載はありません。
(出典:abeam.com/jp/ja/service/ai)
対象は、これからデータの活用に取り組む企業から、高次元のデータ分析で戦略レベルの効果を狙う企業までと記載しています。
(出典:abeam.com/jp/ja/expertise/abeam_ai_intro)

Ridgelinez株式会社|アセスメントから実装までの3フェーズ
生成系AIコンサルティングサービスを、アセスメント・PoC・実装の3フェーズで提供しています。アセスメントで適用可能性のある業務をスクリーニングし、PoCで有力なUse Caseを定義してMVPの構築計画を立て、実装で業務モデルの設計と開発を行うとしています。
(出典:ridgelinez.com/lp/generative-ai-consult…)
テーマページでは、社内実践知をもとにアセスメントから実装、AIガバナンス体制やガイドライン整備まで支援すると記載しています。2023年5月の提供開始以来、20社以上への伴走実績があると公表しています。料金の記載はありません。
(出典:ridgelinez.com/service/theme/generative…)
AI開発・技術に強い4社|作るものが決まった企業向け
自社でモデルやプロダクトを持ち、実装側から入る会社です。コンサルという言葉を使っていても、中身は開発に寄っている場合があります。
- 研究開発の体制を持ち、自社製品を公開している
- 事例は製造・小売・インフラなど現場寄りのものが多い
- 製品単体の価格を公開する会社はあるが、支援の費用は非公開
株式会社Preferred Networks|国産LLMと自社プロダクト
事業は4つの区分で示されています。AIプロダクト・ソリューションと生成AI基盤モデル、それに計算基盤とAI半導体です。国産の大規模言語モデル「PLaMo」をフルスクラッチで開発し、クラウド型APIやオンプレミス環境で提供しています。
(出典:preferred.jp/ja/business/genai)
プロダクトも幅広く、次のようなものが並びます。
- プラント自動運転のPlantPilot
- 原子レベルシミュレータのMatlantis
- 自律搬送ロボットのカチャカ
導入コンサルティングのメニューは確認できませんでした。
(出典:preferred.jp/ja/business/solutions)
価格はPLaMo翻訳が公開しており、Liteプランは月980円です。
(出典:translate.preferredai.jp/pricing)
株式会社PKSHA Technology|カスタマイズAIとAI SaaS
AI Solutionは、企業固有の課題に対してカスタマイズしたAI技術を開発・適用するサービスだと説明されています。例として挙がるのは、金融機関の不正利用の検知や不正な投稿の監視です。導入実績は4,400社以上、エンタープライズ導入実績は70%以上と記載しています。
(出典:pkshatech.com/ai-solution)
もう一方の柱がAI SaaSです。チャットを自動化するPKSHA ChatAgent、電話応対のPKSHA VoiceAgent、社内問い合わせ向けのPKSHA AI Helpdeskが並びます。料金の記載はありません。
株式会社ABEJA|基幹業務へのAI実装と人材育成
企業の基幹業務にAIシステムを導入し、DXを実現するビジネスプロセスをフルマネージドで構築すると記載しています。上流戦略支援と導入支援を担うトランスフォーメーション領域と、人とAIの協調による運用を担うオペレーション領域の2つを循環させる構造を掲げています。
(出典:abejainc.com/platform-biz)
大規模言語モデルの実装は、次の順で示されています。
- 技術及びデータアセスメント
- モデル検証・要件定義
- システム開発
- 運用・保守
300社以上のDX支援実績を掲げ、DX戦略策定や人材育成・教育も併記しました。料金の記載はありません。
(出典:abejainc.com/abejallmseries)

株式会社Ridge-i|戦略策定からMLOpsまで一貫
事業を5つ挙げています。
- AI活用コンサルティングとAI開発
- 人工衛星データのAI解析
- データ・アナリティクス
- 生成AIのコンサルティングと開発
- 防衛・安全保障AI
AI活用コンサルティングでは、経営戦略とビジネスを理解したうえで要件定義と戦略策定を支援し、開発からMLOpsまで一貫して実現するとしています。事例には荏原環境プラントと共同開発したごみ種別認識AI自動運転クレーンや、NHKアートと共同開発した白黒映像の自動カラー化が挙がっています。
(出典:ridge-i.com/business/consulting)
150を超えるDXプロジェクトを推進したことと、失敗の許されないプロジェクトを任せられる存在であることを掲げています。料金の記載はありません。
(出典:ridge-i.com/business)
AI導入支援の特化型4社|中小企業でも相談しやすい
中堅・中小企業が問い合わせ先として当たりやすい分類です。料金を公開していた2社は、いずれもここに含まれます。
- 業務の棚卸しから入る記述が多い
- 1業務の実証から始める前提で書かれている
- 支援の範囲と価格の考え方が、会社ごとに大きく違う
JAPAN AI株式会社|自社製品と2段階の伴走コンサル
自社プロダクトとコンサルティングの両方を持つ構成です。JAPAN AI CONSULTINGを、技術力と伴走支援が融合したAXコンサルティングサービスと位置づけています。標準メニューは2段階で、1ヶ月目のAXアセスメントで推奨優先順位を作り、2〜3ヶ月目のAXスプリントで2〜4週間のうちに現場が触れるAIを構築するとしています。
(出典:japan-ai.co.jp/consulting)
製品単体の料金は、Teamプランが1人あたり月2,980円です。51名以上のEnterpriseは問い合わせで、伴走コンサルティングの費用とは別に見てください。
(出典:japan-ai.co.jp/price)
WONQ株式会社|業務分析とツール選定。料金を公開
福岡を拠点に、AI導入支援と開発を行うと記載しています。提供は4本立てです。
- 業務分析とAI適用設計
- AIツールの選定と導入
- 導入後の社内定着支援
- AIが苦手な領域の開発
特定のツールに寄せないベンダーフリーの視点を特徴として挙げています。定着支援には社員向けの研修、部門別マニュアルの作成、月次の効果測定レポートが含まれます。
今回の15社で、支援の月額を時間数とセットで公開していた1社です。
| 想定する規模 | 月額(税抜) | 対応時間 |
|---|---|---|
| 1〜10名程度 | 10万円 | 20時間/月 |
| 10〜50名程度 | 30万円 | 60時間/月 |
| 50〜150名程度 | 60万円 | 120時間/月 |
金額はあくまで例で、対象業務数や開発の有無で変わるとしています。
(出典:Lion AI公式サイト)
株式会社クラスフォックス|業界特化のAI SaaS化。料金を公開
自社をAI Industry Companyと名乗り、業務フローやノウハウをAIが再利用できるIndustry Packとして資産化すると掲げています。実績は累計100件以上、対応業種・分野は15以上と記載しています。導入は3ステップで、相談とヒアリングのあとスモールスタートし、業界特化型のAI SaaSへ広げる形です。
料金は全プラン初期費用0円で、月額が税別で公開されています。
| プラン | 月額(税別) | 対象範囲 | 最低契約期間 |
|---|---|---|---|
| トライアル | 10万円 | 1業務・〜10名 | 1ヶ月 |
| ベーシック | 30万円 | 1部門・〜50名 | 3ヶ月 |
| ビジネス | 60万円 | 複数部門・〜300名 | 6ヶ月 |
| エンタープライズ | 120万円〜 | 全社・300名〜 | 6ヶ月 |
(出典:classfox.co.jp/intro)

株式会社ノーコードソリューションズ|中堅企業の導入と内製化
大手SIと自社内製の中間で並走すると掲げ、何から始めるかから全社展開まで同じ担当が伴走すると記載しています。費用の決まり方も公開されていました。変わる要因は3点です。
- 対象業務の数
- 成果物が方針整理か、動くものの引き渡しか
- 関与の頻度
(出典:nocode-sol.co.jp/ai-consulting)
研修は1部門10名前後での実施が多く、全社数百名への一律配信は不向きと書いています。人材開発支援助成金の対象で、過去に費用の60%が助成された事例も紹介されています。
(出典:nocode-sol.co.jp/ai-training)
AIコンサル研修型3社|社内で進める人を育てる
社内で進める人を育てたい場合の相談先です。研修を頼むなら、受講後に案件を進める人の時間も確保しておく必要があります。コンサルティングや開発も扱う会社があるので、育成と実行支援のどちらを頼むかを分けて読んでください。
- 研修と業務の棚卸しをセットで設計する記述が多い
- 助成金に触れている会社がある
- コンサルティングや開発も併せて持つ会社がある
株式会社ギブリー|AIエージェント構築とAI顧問
業務効率化を支援する事業に「AI × 業務改革」を掲げ、関連プロダクトはMANAです。
生成AI技術の質問に最短1営業日以内で回答する技術アドバイザリーサービス「Givery AI 顧問」も提供しています。500社以上の生成AI活用を支援してきた経験をもとにすると説明しています。料金の記載はありません。
(出典:givery.co.jp/news/20241211_1)
パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社|導入から定着まで
AIエージェントの導入・活用コンサルティングを、検討段階から導入・開発・内製化・運用まで支援すると記載しています。CRMやSFAとの連携や、内製化を見据えた研修も含まれます。料金の記載はありません。
(出典:persol-bd.co.jp/service/salesmarketing/…)
クラウドのAIが使えない業務向けに、ローカル環境で動かすプライベートAIサービスも提供しています。想定業種として金融機関の融資業務や自治体の窓口業務、製造業の品質検査を挙げています。
(出典:persol-bd.co.jp/service/salesmarketing/…)
エッジテクノロジー株式会社|アドバイザリーと法人研修
AI導入支援を、機械学習とディープラーニングに精通したコンサルタントが課題を把握し、ニーズや予算に応じた提案を行うサービスと説明しています。2000名以上のエンジニアネットワークと、AI関連プロジェクト230件以上の実績を掲げています。料金の記載はありません。
(出典:edge-tech.co.jp/ai)
法人研修は、経産省と厚労省から同時に認可を受けたプログラムとしています。AI概論研修・AI技術研修・Python+数学・機械学習・深層学習のラインナップがあります。
(出典:edge-tech.co.jp/education)
AIコンサルの費用相場は?15社中2社しか公開がない
15社を一通り見たうえで、費用の話に移ります。支援そのものの費用を金額で公開していたのは2社でした。
- 分類によって公開の有無がはっきり分かれる
- 製品単体の価格だけを出している会社が2社ある
- 金額がなくても、決まり方を公開している会社はある
料金の公開は導入支援・特化型に偏る|他の分類は0社
料金の公開状況は、分類ごとに見ると傾向がはっきりします。

大手総合コンサルとAI開発・技術は、いずれも0社でした。公開していたWONQ株式会社と株式会社クラスフォックスは、どちらも導入支援・特化型です。
この違いは、売っているものの違いから来ていると考えられます。案件ごとに範囲が大きく変わる支援は、金額を先に出しにくい。一方、対象範囲や対応時間をプランごとに示す支援は、月額を提示できます。
料金非公開は欠点ではない|案件ごとに範囲が変わるため
案件ごとに見積もる会社では、依頼する範囲を伝えてから金額が出ます。範囲が決まらないまま出た金額は、前提が変われば見直しになります。問い合わせでは、金額と一緒に見積もりの対象範囲も確かめてください。
ただし、検討する側は困ります。各社に違う前提を渡すと、3通りの見積もりが返ってくるためです。金額の大小より前に、何が含まれていて何が含まれていないかを揃える作業が必要になります。
まず費用が変わる条件を押さえ、そのあとで各社に渡す情報を整理します。
金額がなくても費用の決まり方は公開されている
金額の記載がなくても、費用が変わる条件は問い合わせの準備に使えます。株式会社ノーコードソリューションズが挙げているのは、対象業務の数と成果物の形、それに関与の頻度です。
同社が挙げた3点に自社の希望を当てはめておくと、返ってきた見積もりの金額がどの条件によるものかを確かめられます。
問い合わせの段階で「対象業務は2つ、成果物は動くものまで」と伝えます。関与の頻度も添えれば、見積もりの前提をより揃えられます。
相場が出ないなら費用はどう見積もる?3要因で決まる
問い合わせ先の候補が見えたら、採用・兼務・外部委託の費用を比べます。そのあとで見積もりの条件をそろえます。
- 内製・採用・外部委託に年間でいくらかかるか
- 関与の深さ・期間・成果物をどう指定するか
- 契約上どこまで責任を負ってもらうか
外注が高いとは限らない|内製・採用と年間費用で比べる
外注は高いという判断は、比べ方で変わります。年間の費用に揃えてみます。
| 手段 | 年間の費用 | 動き出すまで | 抜けたときの影響 |
|---|---|---|---|
| AI人材を採用する | 年収の1.3倍 | 3〜6ヶ月 | 業務が止まる |
| 既存社員がAI導入を兼務する | 見えない。他の業務が止まる | すぐ | 兼務元が回らない |
| AI導入を外部に委託する | 契約による | 2週間〜1ヶ月 | 会社として継続 |
年収600万円の人を採用すると、社会保険料などを含めた負担は年780万円前後になります。ここに採用費用と、立ち上がりまでの3〜6ヶ月が乗ります。
見落とされやすいのが2番目です。人件費が増えないため無料に見えますが、その人がやっていた業務は誰かに移るか止まります。兼務で始めた場合、締切のあるほうが優先されてAI導入は後回しになります。
AIコンサルの費用は3要因で決まる|深さ・期間・成果物
支援の費用は、次の3つの掛け算でおおむね決まります。
| 要因 | 小さい側 | 大きい側 |
|---|---|---|
| 関与の深さ | 月1回の助言 | 週次で手を動かす |
| 期間 | 1〜3ヶ月の診断 | 6ヶ月以上の伴走 |
| 成果物 | 方針と優先順位の整理 | 動くAIと運用の引き渡し |
3つのうち、金額を大きく動かすのは成果物です。方針を整理するだけなら人数も時間も限られますが、動くものを作って運用まで渡すとなると、設計と実装と検証の工程が丸ごと乗ります。
見積もりを取るときは、この3つを自社側から指定してください。指定しないと各社が得意な形に寄せた提案を出してきて、比べられなくなります。
契約形態で責任が変わる|準委任に完成義務はない
契約の形によって、相手が負う責任が変わります。
| 形態 | 相手の義務 | 向く場面 |
|---|---|---|
| 準委任 | 決めた時間で業務を行う | 何を作るかが決まっていない |
| 請負 | 成果物を完成させる | 仕様が固まっている |
AI導入の初期は、何を作るかが決まっていません。そのため準委任から入るのが一般的です。
ただし準委任には完成義務がありません。3ヶ月使って「検証の結果、この業務には向きませんでした」で終わる可能性があります。それを避けるには、契約前に中間の判断時点を置き、続けるかどうかを決める条件を書き込んでおきます。
見積もりを比べるには渡す情報を揃える|同じ5点を出す

各社に渡す情報を同じにすれば、見積もりは比べられます。渡すのは次の5点です。
- 対象にする業務と、その件数
- 現在その業務にかけている時間
- 求める成果物(方針か、動くものか)
- 期間と、関与してほしい頻度
- 予算の上限
予算枠がまだなければ、問い合わせに示す上限を社内で決めておきます。上限を伝えないと各社が自社の標準的な規模で提案を組むため、金額の幅が開きすぎて比較になりません。上限を示したうえで、その範囲で何ができるかを出してもらってください。
Accelportの価格|5段階を月額で公開する
参考として、当社の価格も公開しておきます。
| メニュー | 月額 | 内容 |
|---|---|---|
| AX壁打ち | 5万円 | 月1回、進め方の相談 |
| ライト | 30万円 | 月20時間、進行管理と資料作成 |
| AXスポット | 50〜80万円 | 期間を区切った立て直し |
| CAIO代行 | 100万円〜 | 推進の責任者を外から担う |
| 専属 | 200万円〜 | 専属コンサルタント1名で、より多くの業務を並行して進める |
AX壁打ちとライトは、助言と進行管理が中心です。CAIO代行と専属は、推進の責任者を外から立てて進め方の設計と実行を担います。予算と優先順位の決定、社内の利害調整、撤退の判断は社内に残ります。
金額の差には、関与の深さと引き受ける業務の範囲が表れます。壁打ちは月1回で進め方を整えるだけですが、専属になると、部門内のより多くの業務を並行して進めます。同じ「AI導入コンサル」という言葉でも、中身は10倍以上開きます。
どこから始めるかは、社内に推進できる人がいるかどうかで決めてください。いるならAX壁打ちかライト、いないならCAIO代行か専属が候補です。AXスポットは期間を区切った立て直しに使います。
(出典:Accelport 社外AX部 サービス案内)
AIコンサルへの依頼前に何を決める?社内に残る5つ
相手が決まっても、決めずに始めると途中で止まります。先に社内で固めておく項目を5つ挙げます。
- 社内に残す判断は何か
- 何を社外に出してよいか
- 効果をどう測るか
- どこで止めるか
- 終わったときに何が残るか
外に出せない判断が3つある|予算・調整・撤退
外に出せない仕事が3つあります。
| 残るもの | 理由 |
|---|---|
| 予算と優先順位の決定 | 経営の判断そのもの |
| 社内の利害調整 | 部門間の力関係は外から動かせない |
| 撤退の判断 | 続ける側に判断させない |
この3つを外に出そうとしている場合、それは委託ではなく丸投げです。進め方の設計や手を動かす部分は任せられますが、決めることは残ります。
逆に言えば、この3つを担える人が社内に1人いれば、あとは外から足せます。役職ではなく、予算と優先順位を決められる人かどうかで見てください。
社外に出してよい情報を先に決める|後戻りが高くつく
AI導入では、業務の中身そのものを相手に渡します。顧客情報や単価表が含まれることもあります。
先に決めておくのは3点です。渡してよいデータの種類、扱う場所がクラウドか社内かの別、そして契約終了後の削除の方法です。クラウドのAIが使えない業務であれば、ローカル環境での構築を掲げている会社を選ぶ必要があります。
この確認を後回しにすると、設計が終わってから作り直しになります。問い合わせの最初の段階で伝えてください。
効果は時間で測る|1,920時間で割って人数相当にする
効果は時間で測り、人数相当に換算します。
“`
削減できた年間時間 ÷ 1,920時間 = 人数相当
“`
1,920時間は、1日8時間で年240日働いた場合の時間です。月40時間の削減が続けば年480時間となり、0.25人相当という数字になります。
着手前に対象業務の時間を数えておくことが条件です。数えていないと、終わったあとに減った量を示せません。「作業が楽になった」という感想は、続けるかどうかの判断材料になりません。
止める基準は始める前に決める|検証が終わらなくなる
続けるか止めるかの基準を、始める前に決めます。決めないと検証が終わりません。
基準は期間か数字で置きます。3ヶ月で一度見直す、対象業務の処理時間が20%以上減らなければ範囲を変える、といった形です。
基準がないと投じた費用を惜しむ判断が働き、成果が出ていない案件ほど長引きます。費用を出す前に止める条件を書いておけば、見直す時点でその条件に立ち戻れます。
契約終了時に残るものは3つ|抜けやすいのは人

支援が終わったときに自社に何が残るかを、契約前に決めます。残るものは3つに分かれます。
- 動く仕組みそのもの(アカウントの所有者は誰か)
- 設定や手順の記録(更新できる形になっているか)
- 運用できる人(社内の誰が引き継ぐか)
3つ目が抜けやすいところです。仕組みと手順書が残っても、動かせる人がいなければ使われなくなります。引き継ぎの相手を、契約の開始時点で社内から指名しておいてください。
Accelportは向いているか?向く場合と向かない場合
比較記事で自社を紹介する以上、向かない条件も書きます。合わない相手に時間を使うのは双方の損失です。
Accelportが向く場合|中堅企業で推進役がいない
想定する企業の状態と、依頼したい内容を分けると次のようになります。
| 見る点 | 状態・希望 |
|---|---|
| 企業規模と体制 | 従業員20〜300名の中堅企業で、推進できる人が社内にいない |
| 導入の目的 | AI導入だけでなく、業務そのものを減らしたい |
| 効果の測り方 | 作業時間の削減を人数相当に換算して測りたい |
| 任せたい範囲 | 部門ごと引き受けてほしい |
| 相談を始める段階 | 進め方から一緒に決めてほしい |
当社の支援でも、前章で示した人数相当を効果の指標にします。着手前と終了時の作業時間を同じ方法で測り、その差を人数相当に換算し、社内で人件費と並べて支援を続けるかどうかを判断します。
当社は、効率化の先の人数相当まで測る前提で支援を設計します。
想定しているのは、従業員20〜300名の中堅企業です。大手ファームが対象にする規模には届かず、かといって社内に推進役を置く余裕もない層になります。
部門ごと引き受ける形を取るため、進め方の設計から実装、そして定着の確認まで同じ体制で担当します。
Accelportが向かない場合|5つの条件に当てはまるなら
| 状態 | 理由 |
|---|---|
| 月100万円未満の予算で、部門を丸ごと任せたい | 範囲に対して費用が合いません。壁打ちかライトから始めてください |
| 特定のツールを導入したいだけ | ツールの販売代理はしていません。ベンダーに直接相談したほうが早いです |
| 全社規模のDX戦略を立てたい | 大企業の全社変革は範囲外です。大手総合コンサルが適しています |
| AIモデルを開発してほしい | 研究開発は行いません。AI開発会社が適しています |
| 社内の人材を育てたい | 研修は主たる提供内容ではありません。育成型の会社が適しています |
判断に迷う場合の目安を1つ挙げます。やることが決まっていて手が足りないだけなら、当社ではなく実行部隊を持つ会社が向きます。何をすべきかから決めたい、決めたあとも一緒に進めてほしい、という状態が当社の想定です。
もう1つ。社内に決める人がいない場合は、どの会社に頼んでも進みません。外部は判断を代行できないためです。
AI導入コンサルのよくある質問
Q. AI導入コンサルの費用相場はいくらですか
相場という形では答えられません。今回調べた15社のうち、支援の費用を金額で公開していたのは2社だけでした。その2社も対象が1〜10名程度なら月10万円、全社規模なら月120万円からと範囲で大きく変わります。関与の深さと期間、それに成果物で決まるため、同じ条件を複数社に渡して比べてください。
Q. AIコンサルとAI開発会社は、どちらに頼むべきですか
作るものが決まっているかどうかで分かれます。決まっているならAI開発会社が向いています。何をすべきかから決めたい段階であれば、コンサル側から入ったほうが遠回りになりません。
Q. 小さい会社でも相談できますか
できる会社とできない会社があります。今回の15社では、想定する規模を明記していたのは3社でした。従業員10名規模からの料金を出している会社もあれば、全社規模の変革を前提にしている会社もあります。公式サイトの記載で確かめてから問い合わせてください。
Q. 料金を公開していない会社は避けるべきですか
避ける理由にはなりません。案件ごとに範囲が変わる以上、先に金額を出しにくい事情があります。公開の有無ではなく、費用が何で変わるかを説明できるかどうかで見てください。
Q. 補助金は必ず使えますか
必ず使えるとは限りません。制度ごとに対象となる経費や事業者の条件が決まっています。研修について人材開発支援助成金に触れている会社はありましたが、助成率は企業規模で変わると注記されていました。申請前に制度の公式情報で確認してください。
Q. AIコンサルは不要ではありませんか
不要な場合はあります。使うツールが決まっていて、社内に進める人もいるなら、外から入れる価値は小さくなります。逆に、何から手をつけるかが決まっていない段階で自力で進めると、検証だけで半年が過ぎます。判断の分かれ目は、推進を担える人が社内にいるかどうかです。
Q. AIコンサルが怪しいと言われるのはなぜですか
範囲と成果が見えにくい契約が混ざるためです。準委任には完成義務がなく、成果物の定義があいまいなまま月額だけが続く形もあり得ます。防ぐ方法は本文に書いたとおりで、成果物と止める基準を契約前に文章にしておくことです。
Q. この15社が国内の全てですか
違います。検索上位の比較記事4本に掲載されていた35社から、分類ごとに15社を選びました。掲載していない会社が劣るという意味は含みません。
まとめ
AI導入コンサル15社の提供内容を、公式サイトの記載から1社ずつ見てきました。支援の費用を金額で公開していたのは2社で、いずれも導入支援・特化型でした。
相場が出せない前提に立つと、進め方はこうなります。
| 順 | やること |
|---|---|
| 1 | 4工程のどこで詰まっているかを決める |
| 2 | 相手の種類を4分類から選ぶ |
| 3 | 対象業務と成果物、予算の上限を3社に同じ形で渡す |
| 4 | 効果の測り方と、止める基準を先に決める |
| 5 | 契約終了時に何が残るかを取り決める |
社内に残る判断は3つです。予算と優先順位の決定、社内の利害調整、撤退の判断。この3つを担える人を立ててから問い合わせると、返ってくる提案の質が変わります。
来週の社内説明には、候補3社の提供範囲と料金の記載状況を並べてください。金額がない会社には、対象業務・成果物・期間などの条件を同じ形で渡して見積もりを依頼します。
本記事の各社情報は、2026年9月16日時点の各社公式サイトの記載にもとづきます。社名は国税庁の法人番号公表サイトで確認した商号です。事実の誤りがあれば訂正しますので、お問い合わせからご連絡ください。
AIを入れることと、AIを前提に業務そのものを組み直すことは別の話です。その線引きはAXとは?DXとの違いと自社でやる範囲を決める5つの問いで扱っています。
AI導入が成果につながらない原因を、60分で整理します
「効率化はしたが人は減っていない」という状態には、必ず構造的な原因があります。御社の状況をうかがったうえで、どこから手をつけるべきかをその場でお伝えします。
無理な営業はいたしません。相談のみでも歓迎です
相談内容をうかがい、優先順位を整理してお返しします
60分の無料相談を申し込む