AI・業務改善

Cursorで議事録を3分で作成する方法【テンプレ付き】

目次

「会議が終わったら議事録を書かなければならない」——多くのビジネスパーソンにとって、これは地味ながら確実に時間を奪う作業でしょう。走り書きのメモを整理し、発言を正確に記録し、決定事項とTODOをまとめる。毎回30分から1時間かかることも珍しくありません。

AIエディター「Cursor(カーソル:AIを内蔵したコードエディター)」を使えば、この作業を劇的に短縮できます。この記事では、走り書きのメモから正式な議事録を3分で生成する方法を、準備から実践、応用テクニックまで完全解説。読み終える頃には、テンプレートと.cursorrules(カーソルルールズ:AIの文体ルールを定義する設定ファイル)の設定も含め、今日から使える仕組みが手に入ります。

議事録作成の「あるある」な課題

議事録作成時間が30分から3分に短縮されるBefore/After図
議事録作成のBefore/After(30分→3分)

議事録作成の課題とは、時間がかかる・品質がバラつく・後回しにされがちという3つの構造的問題です。CursorのAI機能と.cursorrulesの組み合わせで一気に解決できます。

  • 時間がかかる:メモの整理、発言の補完、体裁の調整で30分〜1時間
  • 品質がバラつく:担当者によって書き方、粒度、フォーマットが異なる
  • 後回しにされがち:忙しいと「あとで書く」が「結局書かない」になる
  • 重要情報の漏れ:時間が経つと記憶が曖昧になり、決定事項が不正確に
  • フォーマット統一の手間:社内テンプレートに合わせる作業も地味に面倒

こうした課題を、CursorのAI機能と.cursorrulesの組み合わせで一気に解決できます。

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Before/After:議事録作成の工程比較

工程Before(従来)After(Cursor活用)
メモ取り会議中にノートやPCでメモ会議中にMarkdownファイルでメモ(同じ)
メモの整理メモを読み返して構造化(15分)AIが自動で構造化(0分)
テンプレート適用社内テンプレートにコピペして体裁調整(10分).cursorrulesで自動適用(0分)
決定事項の抽出メモを読み返して手動で抽出(5分)AIが自動抽出(0分)
TODO整理担当者と期限を手動で整理(5分)AIが自動整理(0分)
確認・修正全体を通読して修正(10分)AIの出力を確認・微調整(2〜3分)
合計45〜60分3〜5分

必要な準備

メモから整形済み議事録への変換ステップ図
メモ→整形→.cursorrules適用のステップ図
議事録テンプレートの構造と各セクションの図解
議事録テンプレートの構造図

Cursorで議事録を自動生成するために、事前に3つの準備をしましょう。

準備1: フォルダ構成を整える

議事録専用のフォルダを作成し、Cursorのワークスペースとして開きます。

meeting-notes/
├── .cursorrules          # 議事録用のルールファイル
├── templates/
│   └── minutes-template.md  # 議事録テンプレート
├── raw/                  # 走り書きメモを置くフォルダ
│   └── 2026-04-08-営業会議.md
└── output/               # 完成した議事録を保存
    └── 2026-04-08-営業会議-議事録.md

このフォルダ構成のポイントは、「メモ(raw)」と「完成品(output)」を分けることです。これにより、過去のメモもAIの参照材料として残せます。

準備2: 議事録テンプレートを作成する

社内で使用している議事録フォーマットをMarkdownファイルとして保存します。

# 議事録:[会議名]

## 基本情報
- **日時**: YYYY年MM月DD日(曜日)HH:MM〜HH:MM
- **場所**:
- **出席者**:
- **議事録作成者**:

## アジェンダ
1.
2.
3.

## 議事内容
### 1. [議題1]
-

### 2. [議題2]
-

## 決定事項
| No. | 決定事項 | 担当者 | 期限 |
|-----|---------|--------|------|
| 1   |         |        |      |

## TODO(次回までのアクション)
| No. | タスク | 担当者 | 期限 | ステータス |
|-----|--------|--------|------|-----------|
| 1   |        |        |      | 未着手     |

## 次回会議
- **日時**:
- **議題(予定)**: 

準備3: .cursorrulesを設定する

議事録作成に特化した.cursorrulesを配置します。

# 議事録作成ルール

## 文体
- 「である調」で統一する
- 発言内容は要約し、冗長な表現を削除する
- 主語を明確にする(「○○氏は〜と述べた」)

## 構成
- templates/minutes-template.md のフォーマットに従う
- 決定事項は必ず「決定事項」セクションに転記する
- TODOは担当者と期限を明記する(不明な場合は「要確認」と記載)
- 議題ごとに番号を振り、議論の流れがわかるようにする

## 表記
- 人名は「○○氏」で統一する
- 日時は「YYYY年MM月DD日」形式
- 数値には単位を付ける
- 略語は初出時にフルネームを併記する

.cursorrulesの基本から知りたい方は「.cursorrules 徹底解説 — 文体統一・用語ルール・テンプレートを自動適用する方法」をご覧ください。

実践:メモから議事録を3分で生成する手順

ステップ1:会議中にメモを取る(会議中)

会議中は体裁を気にせず、rawフォルダにメモを書きます。箇条書き、略語、不完全な文でOKです。ポイントは「誰が何を言ったか」「何が決まったか」だけ確実に記録すること。

4/8 営業会議 10:00-11:00
出席:田中、佐藤、鈴木、山田

・Q1売上 前年比120% 田中報告
・新規顧客15社獲得 目標20なので75%達成
・佐藤:A社の大型案件 来月クロージング予定 3000万
・鈴木:展示会(5月)のブース設計 来週までに案出す
・山田:採用 営業2名 6月入社目標
・来期の目標設定 → 次回までに各自素案
・次回 4/15 10:00

メモ取りのコツ:

  • 発言者の名前を先に書く(「佐藤:〜」の形式)
  • 数字は必ずメモする(金額、日付、目標値など)
  • 「決まったこと」と「検討中のこと」がわかるマークを付ける(例: ★=決定、?=検討中)
  • 完璧な文章にする必要はない。キーワードの羅列でもAIが補完してくれる

ステップ2:CursorのAIチャットで整形する(1分)

  1. メモファイルを開いた状態で、Cmd+L(Ctrl+L)でAIチャットを開く
  2. 以下のプロンプトを入力する
@raw/2026-04-08-営業会議.md を @templates/minutes-template.md のフォーマットに従って正式な議事録に整形してください。
  1. AIが議事録を生成する。@ファイル名でファイルを参照させることで、メモの内容とテンプレートの両方をAIが理解した上で生成する
  2. .cursorrulesのルールも自動で適用される
  3. 生成された議事録の「Apply」ボタンをクリックしてoutputフォルダに保存

ステップ3:確認・微調整する(2分)

生成された議事録を確認し、必要に応じて修正します。主な確認ポイントは以下の通りです。

  • 決定事項が正確に抽出されているか
  • TODOの担当者と期限が正しいか
  • 発言の要約が元の意図と合っているか
  • 機密情報が適切に扱われているか
  • 出席者名に漏れがないか

修正が必要な箇所があれば、Cmd+K(Ctrl+K)のインライン編集で部分的に修正できます。「この部分をもう少し詳しく」「TODOの期限を来週金曜に修正して」と指示するだけです。

5つの活用ユースケース

ユースケース1:定例会議の議事録

週次・月次の定例会議は、フォーマットが固定されているため最もCursorの恩恵を受けやすいパターンです。テンプレートと.cursorrulesを一度設定すれば、毎回のメモを流し込むだけで統一品質の議事録が完成します。

ユースケース2:クライアントとの商談メモ

商談後の報告メモも、走り書きからAIで整形できます。「クライアント名」「ニーズ」「提案内容」「次回アクション」を含むテンプレートを用意しておけば、CRM入力用のレポートが即座に生成されます。

ユースケース3:取締役会の議事録

5つの活用ユースケースのセクション図解
5つの活用ユースケース — 概要図

取締役会の議事録は法的に保存義務がある重要文書です。法律文書用の.cursorrulesを設定し、「である調」「決議事項の明記」「出席取締役の氏名」など、法定要件を満たすフォーマットで自動生成できます。ただし、最終確認は必ず法務担当者が行ってください。

ユースケース4:ブレインストーミングのまとめ

自由な議論が飛び交うブレスト会議では、話が拡散しがちです。散在するアイデアメモをAIに「テーマ別に分類して、各アイデアの概要と可能性を整理して」と指示すれば、構造化されたアイデアサマリーが完成します。

ユースケース5:1on1ミーティングの記録

上司と部下の1on1記録をCursorで管理すれば、過去の1on1内容をAIに読ませて「前回からの進捗」「継続課題」を自動で追跡できます。@Folderで過去の1on1記録を参照させることで、文脈を理解した上での議事録生成が可能です。

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応用テクニック

音声認識ツールとの連携

会議の音声をWhisperやNottaなどの文字起こしツールでテキスト化し、そのテキストをCursorに読み込ませて議事録を生成する、というワークフローも可能です。手動のメモ取りすら不要になります。

  1. 会議の音声を録音する(ZoomやTeamsの録画機能、またはスマホの録音アプリ)
  2. 文字起こしツールでテキスト化する
  3. テキストファイルをrawフォルダに保存する
  4. CursorのAIチャットで「@rawファイル を議事録に整形して」と指示する

議事録から自動でTODO管理ツールに連携

生成した議事録のTODOセクションをMarkdown形式で出力しておけば、GitHub IssuesやNotionデータベースにインポートしやすくなります。さらにCursorで「TODOセクションをGitHub Issues形式で出力して」と指示すれば、そのままIssue作成に使えるフォーマットで出力されます。

過去の議事録をAIの知識にする

outputフォルダに議事録が蓄積されていくと、@Folderで過去の議事録群を参照させることで「前回の営業会議で決まったことは何?」「今四半期のTODOの達成状況をまとめて」といった横断的な質問にもAIが答えられるようになります。議事録がナレッジベースとして機能し始めるのです。

FAQ(よくある質問)

Q1. 会議中にPCでメモを取るのが難しい場合はどうすればいいですか?

手書きメモやホワイトボードの写真をOCR(光学文字認識)でテキスト化してからCursorに渡す方法があります。iPhoneのライブテキスト機能やGoogleレンズを使えば、写真から即座にテキストを抽出できます。また、前述の音声認識ツールとの連携も有効です。

Q2. 機密性の高い会議の議事録もAIで処理して大丈夫ですか?

CursorのPrivacy Modeを有効にすれば、送信データがAIモデルのトレーニングに使用されることはありません。Business Planでは管理者がPrivacy Modeを全社で強制適用できます。ただし、企業のセキュリティポリシーによっては、特定ランクの機密会議ではAI利用を制限するルールを設けることも検討してください。詳しくは「AIエディターの企業導入で情シスが知るべきセキュリティ対策」をご参照ください。

Q3. 英語の会議でも使えますか?

FAQ(よくある質問)のセクション図解
FAQ(よくある質問) — 概要図

はい。英語のメモを英語の議事録に整形することはもちろん、英語のメモを日本語の議事録にすることも可能です。AIチャットで「@英語メモ を日本語の議事録に整形して」と指示するだけです。グローバル会議の議事録作成に特に有効です。

Q4. Zoomの自動文字起こしとの違いは何ですか?

Zoomの文字起こしは発言をそのまま記録するだけで、要約や構造化はされません。Cursorは文字起こしの「その先」——発言を議事録フォーマットに構造化し、決定事項とTODOを自動抽出する——を担います。Zoom文字起こし → Cursorで整形、という組み合わせが最も効率的です。

Q5. 複数人で同時にメモを取ることはできますか?

Cursor自体にはリアルタイム共同編集機能はありません。複数人でメモを取る場合は、Google DocsやNotionで共同メモを取り、会議後にそのテキストをCursorにコピーして議事録に整形する、というワークフローが実用的です。

まとめ

ポイント内容
議事録自動化の仕組み走り書きメモ + テンプレート + .cursorrules = 正式議事録
所要時間従来45〜60分 → Cursor活用で3〜5分(90%以上削減)
準備するものフォルダ構成、テンプレート、.cursorrules
品質統一.cursorrulesで誰が作成しても同じ品質
応用音声文字起こし連携、TODO自動抽出、ナレッジ蓄積

議事録は「面倒だけどやらなければならない業務」の代表格です。Cursorで自動化すれば、その時間をより価値のある業務に充てられます。まずは次の会議から試してみてください。

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