BPO・外注戦略

BPaaSとは?BPO・SaaSとの違いと費用の内訳7項目

目次
BPaaSとは?BPO・SaaSとの違いと費用の内訳7項目

BPaaSは「ビーパース」と読み、Business Process as a Serviceの略です。ひとことで言うと、SaaSとそれを動かす人をセットで借りるサービスを指します。

BPOもSaaSも知っているのに、提案書に出てきた「BPaaS」がその2つとどう違うのか分からない方に向けて書きました。前半で違いを1枚の表にまとめ、後半で費用の内訳と、3つのうちどれを選ぶかの判断手順を扱います。

提案書の「BPaaS」を社内で説明したい方へ

業務の見極めから実装の進行管理まで、
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BPaaSとは?SaaSに運用する人がついてくるサービス

BPaaSの定義は各社で少しずつ違いますが、骨格は共通しています。ここでは実務で使える形に絞って押さえます。

  • ソフトと運用する人をセットで借りる
  • SaaSを入れても人手が減らなかったことが背景にある

定義:ソフトと、それを動かす人をセットで借りる

BPaaSとは、業務用のクラウドサービスと、その運用を担う人員を一体で提供する形態です。

経理を例にします。会計SaaSを契約しただけでは、仕訳の入力も請求書の突き合わせも自社の担当者が行います。BPaaSでは、提供会社の仕組みに業務を移し、その上の作業まで提供会社が引き受けます。

発注側から見ると、買っているのはソフトより「業務が回っている状態」です。そのため契約書にも、機能の一覧より処理件数や対応時間の取り決めが多く並びます。

ソフトと運用をセットで任せる点が、BPOとの大きな違いになります。

なぜ別の言葉ができたのか。SaaSを入れても人手が減らなかったから

BPaaSという言葉が広まったのは、SaaSの導入だけでは担当者の作業が思ったほど減らなかったためです。

SaaSは作業の道具を置き換えます。ところが設定の変更や例外の処理、データの確認は社内に残ります。担当者が1人しかいない部門では、道具が新しくなっても負荷はほとんど変わりませんでした。

そこで提供側が運用まで引き受ける形が生まれました。道具の提供者が作業の担い手も兼ねれば、設定と運用の食い違いが起きにくくなります。

この経緯を知っておくと、BPaaSが解こうとしている課題が「ソフトの不足」ではなく「運用する人の不足」だと分かります。

BPO・SaaS・BPaaSは何が違うのか

提案書を読むときに最も迷うのがこの3つの区別です。分ける軸は多くありません。

  • 誰が作業を動かすか
  • 仕組みは誰のものか
  • どれが上位互換というものではない

3つを分ける軸は2つだけ。誰が動かすかと、仕組みは誰のものか

作業する人と仕組みの持ち主を並べると、3つの違いが見えます。

作業する人 仕組み(ソフト)の持ち主
SaaS 自社 提供会社
BPO 委託先 自社または委託先
BPaaS 提供会社 提供会社

SaaSは道具だけを借りて、作業は自社で行います。BPOは作業を外に出しますが、使う仕組みは案件ごとに決まります。BPaaSは道具と作業の両方を同じ会社から借ります。

社内で説明するときは、この表で作業と仕組みの両方を提供会社に任せる点を示せます。

BPOとの違い:人がやるか、仕組みに人がついているか

BPOは人に業務を任せる契約で、BPaaSは仕組みに人がついてくる契約です。

BPOでは、委託先が自社のシステムを使って作業することがよくあります。委託先の担当者が自社の会計ソフトにログインして入力する形です。仕組みは自社のまま、作業する人だけが外に出ます。

BPaaSでは、自社のシステムに人が入ってくるのではなく、自社の業務が提供会社の仕組みの上に移ります。既存のSaaSの上で別の会社が運用を引き受ける派生の形は、FAQで扱います。

この違いは、やめるときに効いてきます。自社の仕組みを使うBPOなら手元に残りますが、BPaaSでは仕組みごと返すことになるためです。

委託形態の言葉の整理は外部委託とはで、BPOを選ぶ場合の進め方はBPOコンサルとはで扱っています。

SaaSとの違い:自社で運用するか、運用ごと借りるか

SaaSとBPaaSの違いは、運用の担い手が自社か提供会社かです。

同じ経費精算の仕組みでも、SaaSとして契約すれば設定と日々の確認は自社の担当者が行います。BPaaSとして契約すれば、申請内容のチェックや差し戻しまで提供会社が対応します。

言い換えると、SaaSの利用料に運用の人件費を足したものがBPaaSの料金に近くなります。

既にSaaSを入れていて運用が回っている会社にとっては、BPaaSに切り替える理由は限られます。反対に、SaaSを入れたのに担当者の負荷が下がっていないなら、足りていないのは道具ではなく運用する人です。

BPO・SaaS・BPaaSの違い

どれが上位互換でもない。3つは併存する

BPaaSはBPOやSaaSの進化版ではありません。

提供側の説明では、BPaaSが新しい形として紹介されることが多くあります。ただ実務では、3つは用途が違うだけで優劣はありません。

同じ会社の中でも使い分けは普通に起こります。経理はBPaaSで、情報システムの問い合わせはBPO、営業管理はSaaSといった形です。業務ごとに向き不向きが違うためです。

「BPaaSに全部寄せる」と決める必要はありません。業務ごとに3つのどれが合うかを選ぶ、という考え方で十分です。

BPaaSで何が変わるか

導入すると、社内の作業の中身が変わります。変化は大きく3つです。

  • SaaSの設定と運用を自社で抱えなくてよくなる
  • 業務量の増減に人を張り替えなくてよくなる
  • AIを使う場合も運用側がまとめて対応する

SaaSの設定と運用を自社で抱えなくてよくなる

最も大きな変化は、道具の面倒を見る仕事が社内からなくなることです。

SaaSを入れると、設定の変更や権限の管理が新たな仕事として発生します。法改正で帳票の様式が変われば、設定を直すのも自社です。

BPaaSではこの作業を提供会社が担います。道具を作った側が運用もするため、仕様変更への追従が早くなります。

社内に残るのは、結果を確認して判断する仕事です。担当者が1人しかいない部門ほど、この変化は大きく出ます。

業務量の増減に人を張り替えなくてよくなる

年末調整や決算期には、普段の人数では処理しきれないほど作業が膨らみます。その時期に合わせて人を確保するか、残業で吸収するか。社内で対応する場合は、この調整が必要です。

BPaaSでは人員の調整を提供会社が担います。自社は処理件数に応じた料金を払う形になり、固定費だった人件費の一部が変動費に変わります。

ただし件数が常に少ない業務では、この利点はほとんど出ません。変動が大きい業務ほど向いています。

AIを使う場合、運用側がまとめて面倒を見る

AIを業務に組み込む場合も、BPaaSなら運用の手間を提供会社に寄せられます。

AIを使った処理は、精度の確認や例外の扱いに人の目が要ります。SaaSとしてAI機能だけを使うと、その確認作業が自社に残ります。

BPaaSでは、AIの出力を人が確認する工程まで含めて提供されることが多くあります。自社はAIの設定や監視を覚える必要がありません。

AIを前提に業務を組み直す考え方はAXとはで扱っています。

BPaaSに向く業務と、向かない業務

向く業務を並べた記事は多いですが、判断に要るのは向かない側の基準です。

  • 向く業務には3つの条件がある
  • 自社の判断基準が強みになっている業務は向かない
  • よく使われる領域には理由がある

向く業務の条件は3つ。件数・標準化・判断の少なさ

BPaaSに向くのは、件数が多く手順が決まっていて判断の少ない業務です。

条件 見るポイント
件数が多い 月に数百件以上の処理がある
手順が標準化できる どの会社でもほぼ同じ手順で済む
判断が少ない 例外の発生率が低く、基準を言葉にできる

3つがそろうと、提供会社は同じ仕組みで多くの会社の業務をまとめて処理できます。その分だけ1件あたりの料金が下がります。

1つでも欠けると、提供会社側の手間が増えて料金が上がるか、そもそも引き受けてもらえません。

判断に迷ったら、例外の発生率を先に数えてください。100件のうち何件が通常の手順から外れるかを1か月分集計すれば、向き不向きはほぼ見えます。例外の割合が高い業務は、手順を整理してから検討するほうが無駄な費用を払わずに済みます。

向かない業務:自社の判断基準が競争力になっているもの

自社独自の判断が価値を生んでいる業務は、BPaaSに出してはいけません。

たとえば与信の審査で、自社だけの基準を使って他社より早く判断している会社があります。その基準は競争力の源泉です。

BPaaSは多くの会社で共通の仕組みを使うことで成り立っています。自社独自の判断を持ち込むと、提供会社の仕組みに合わせて基準を変えるか、例外処理として高い料金を払うことになります。

判断基準を変えれば強みが消えます。こうした業務は自社に残すか、自社の仕組みのまま人だけを外に出すBPOのほうが合います。

よく使われる領域:人事労務・経理・カスタマーサポート

BPaaSが使われる領域は人事労務と経理、カスタマーサポートの3つに集中しています。

これらの領域には、会社ごとの手順の差が小さい業務があります。給与計算や勤怠の集計は法律で手順が決まっており、経理の仕訳や請求書の処理も標準化しやすい業務です。

カスタマーサポートは判断が入りますが、問い合わせの大半は定型の回答で済みます。定型の部分を提供会社が受け、判断の要る部分だけを自社に戻す分担がよく取られます。

自社の業務がこの3つに入っていなくても、条件を満たせば対象になります。判断するのは領域より条件です。

\向く業務を見分けるには、件数と例外の割合を先に数えます。そのための様式です/

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BPaaSの費用はどう決まるのか。内訳は7項目

BPaaSの費用は、SaaSの利用料だけを見ると総額を大きく外します。運用の人件費と、契約の前後に発生する費用が乗るためです。

  • 内訳は7項目ある
  • 相場が公開されていないのには理由がある
  • 変動する要因は3つ
  • 自社に残る工数も費用に数える

内訳7項目|SaaS利用料だけを見ると総額を外す

見積もりを読むときは、次の7項目がそれぞれ含まれているかを確認します。

# 内訳 性質
1 SaaSの利用料 ID数や処理件数で決まる月額
2 運用の人件費 提供会社の担当者が作業する分
3 初期の業務設計と移行 現行業務の整理とデータの移し替え
4 例外対応のスポット費 通常の手順から外れた処理
5 自社に残る管理工数 確認と判断にかかる社内の時間
6 最低利用期間による拘束 途中でやめたときの違約金
7 解約と移行の費用 データの返却と次の仕組みへの移し替え

提案書の月額に含まれるのが1と2だけの見積もりもあります。その場合、3・4・6・7は別建てか記載がありません。5の社内工数は自社で見積もります。

特に見落とされやすいのが5と7です。5は請求書に載らない社内の時間で、7は契約した時点では意識しにくい費用です。どちらも比較の段階で抜けやすく、導入後に「思ったより高い」と感じる原因になります。7項目を1行ずつ埋めてから総額を出すのが確実です。

なぜ相場が公開されていないのか

BPaaSには、公開されている相場と呼べるものがありません。

理由は、提供範囲が会社ごとに大きく違うためです。同じ「経理のBPaaS」でも、仕訳だけの会社もあれば支払いの実行まで含む会社もあります。範囲が違えば金額は比べられません。

加えて、料金は処理件数と例外の多さで大きく変わります。提供会社が料金表を公開しても、自社の件数を当てはめないと総額が出ない形になっています。

そのため他社の金額を目安にするより、自社の件数と範囲を先に固めるほうが正確な見積もりにつながります。

変動する3つの要因:件数・例外の多さ・対応時間帯

見積もりが上下する要因は、ほぼ3つに絞られます。

要因 影響
処理件数 最も大きい。件数に比例して上がる
例外の多さ 手順から外れる処理が多いほど人手がかかる
対応時間帯 平日日中のみか、夜間や休日も含むか

相見積もりを取る前に、この3つを自社の数字で揃えてください。揃っていないと、安く見える見積もりが単に範囲を狭く取っているだけ、ということが起こります。

費用を内訳で積み上げる考え方は、情シスアウトソーシングの費用相場でも同じ形で整理しています。

BPaaSの費用の内訳7項目

自社に残る工数も費用として数える

BPaaSにしても、社内の作業がゼロになるわけではありません。

提供会社が処理した結果の確認、例外の判断、月次の報告を受ける会議は自社に残ります。運用開始の直後は、手順のすり合わせで想定より時間がかかります。

この時間は請求書には載りませんが、担当者の工数として確実に発生します。支出として見えない分、見積もりの比較から抜けやすい項目です。

判断するときは、提供会社への支払いに社内の工数を足した金額で、現状と比べてください。

BPO・SaaS・BPaaSのどれを選ぶか。5つの問い

ここまで読んだら、候補にしている業務を1つ選んでください。5つの問いに当てはめる前に、その業務の状態を整理します。

  • 運用を任せられる担当者が社内にいるか
  • 手順は標準的か、自社独自の判断が必要か
  • 繁忙期と閑散期で業務量がどれほど変わるか
  • 今のシステムや帳票を使い続けたいか

5つの問いと、答えでどれに寄るか

# 問い Yesなら寄る方向
1 社内に運用できる担当者がいるか SaaS
2 手順がどの会社でもほぼ同じか BPaaS
3 自社独自の判断基準が強みになっているか BPOまたは自社に残す
4 繁忙期と閑散期の差が大きいか BPaaSまたはBPO
5 今の仕組みを手放したくないか BPO

複数の方向にYesがついたら、まず問1からSaaSだけで足りるかを考えます。問2がYesならBPaaSを、問4がYesならBPaaSとBPOを候補に加えます。ただ問3か問5にもYesがつく場合は自社に残したい判断基準や仕組みがあります。次の3節で、それぞれの条件を確かめてください。

答えは業務単位で出してください。同じ会社でも、経理と営業管理では答えがまったく違います。部門ごとに5問を当てはめると、どの業務から手をつけるべきかの順番も見えてきます。

SaaSだけで足りる場合

運用できる担当者が社内にいるなら、BPaaSは割高になりやすい選択です。

BPaaSの料金には、提供会社の人件費が含まれています。社内に運用を回せる人がいて、その人の時間に余裕があるなら、SaaSだけを契約して自社で回すほうが安く済みます。

SaaSだけで足りるのは、次の状態がそろっている場合です。

  • 担当者がSaaSの設定を自分で変えられる
  • 例外が出ても社内で判断できる
  • 担当者が抜けても引き継げる人がいる

3つ目が欠ける場合は、担当者が退職した後の運用を社内で引き継げません。今の担当者が回せるかだけでなく、その人が抜けた後も業務を続けられるかでBPaaSを選ぶ理由が変わります。

BPOのほうが合う場合

今使っている仕組みを変えたくない場合は、BPOが合います。

自社で作り込んだシステムや長年使っている帳票があるなら、まず形を変えられるかを考えてください。変えられない事情がある場合は、提供会社の仕組みに業務を移すBPaaSは合いません。

この場合にBPOを選ぶ理由は、今のシステムや帳票を使い続けられることです。作業は委託先の担当者に任せても、仕組みは手元に残せます。

独自の判断基準を持つ業務も同じです。基準を委託先に渡して、自社の仕組みの上で判断してもらう形が取れます。

BPO・SaaS・BPaaSの選び方

BPaaSが合う場合

手順が標準的で件数の変動が大きく、社内の運用担当者が足りない業務はBPaaSが合います。

典型的なのは、担当者が1人で回している経理や労務です。その人が休むと業務が止まり、繁忙期には残業で吸収している状態です。

こうした業務は、SaaSを入れても担当者の負荷が大きく下がりません。運用ごと提供会社に渡すことで、担当者の退職に左右されない体制になります。

仕組みを手放しても困らないかは、次の章で確認してください。やめるときの条件によっては、選び方が変わります。

内製に寄せる場合の進め方は内製化支援で扱っています。

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やめたくなったとき、戻せるのか

業務の引き継ぎを確認する様子

BPaaSを選ぶ前に、やめた後の業務も考えておきたいところです。データを返してもらうだけで再開できるのか、設定や手順も引き継ぐ必要があるのか。契約前に確認するのは、この違いです。

  • ベンダー側に残るのはデータ・設定・手順
  • 契約前に決めておくのは3点

何がベンダー側に残るのか。データ・設定・手順

BPaaSを解約するとき、次の3つが提供会社側に残ります。

残るもの 戻すときの問題
データ 取り出せる形式が決まっていないと、次の仕組みに移せない
設定 自社の業務に合わせた設定は、次の仕組みで作り直しになる
手順 提供会社の担当者が持っている運用の知識は、書面にしないと残らない

特に3つ目が見落とされます。何年も運用を任せていると、自社の業務の手順を知っている人が社内にいなくなります。

やめるときには、仕組みだけでなく業務の知識も取り戻す必要があります。

戻すのに時間がかかるほど、その間は二重に費用を払うことになります。新しい仕組みの立ち上げと、古い契約の最終月が重なるためです。移行の期間を短くできるかどうかは、契約時の取り決めでほぼ決まります。

契約前に決めておく3点:データの返却形式・移行の支援範囲・最低利用期間

戻せる状態を保つために、契約書で次の3点を確認します。

  1. データの返却形式。CSVなど汎用の形式で、全件を返してもらえるか
  2. 移行の支援範囲。次の仕組みへの移行を、どこまで手伝ってもらえるか。費用はいくらか
  3. 最低利用期間。途中でやめた場合の違約金はいくらか

加えて、運用の手順書を定期的に受け取る取り決めをしておくと安心です。提供会社の担当者の頭の中だけに手順を置かないためです。

この3点が曖昧なまま契約すると、やめたくなっても事実上やめられない状態になります。

提供している会社をどう探すか

BPaaSを提供する会社を探すときは、一覧やカオスマップを見ることが多いと思います。ただ、それだけで絞るのは難しい面があります。

  • 一覧では会社を絞れない理由
  • 提案書で最初に確認する3項目

一覧やカオスマップで会社を絞れない理由

BPaaSの会社一覧は、比べられる形になっていません。

同じ「BPaaS」でも、元がSaaSの会社とBPOや人材の会社では得意な範囲が違います。そのため一覧に社名が並んでいても、同じ範囲の業務を任せられる会社同士とは限りません。

加えて、料金を公開している会社がほとんどありません。一覧で候補を挙げても、費用で絞る材料がない状態です。

一覧は候補を広げるために使い、絞り込みは提案書の中身で行うのが現実的です。

提案書で最初に確認する3項目

提案書が届いたら、金額より先に次の3項目を見ます。

確認すること 理由
費用の内訳7項目のうち、月額・別料金・社内工数の区別 社内工数も含めて総額を比べるため
例外処理の扱い 月額の範囲内か、都度請求か
やめるときの条件 データの返却形式と移行の支援範囲

この3つが書かれていない提案書は、比較の土台に乗りません。先に質問して回答をもらってから、金額を比べてください。

質問への答え方も判断材料になります。例外処理の範囲や解約の条件を具体的に答えられる会社は、運用の実態を把握しています。曖昧な回答しか返ってこない項目は、契約書に書いて確かめてください。

BPaaSに関するよくある質問

BPaaSとBPOの違いを一言でいうと何ですか

BPOは作業を人に委託し、BPaaSは仕組みと運用をセットで借りる形です。

自社の仕組みを使うBPOなら、やめるときに作業する人を戻すだけで済みます。BPaaSでは、やめるときにデータや設定の移し替えが必要になります。

社内で説明するときは「作業を委託するか、仕組みと運用をセットで借りるか」と伝えると通じやすくなります。

中小企業でもBPaaSは使えますか

使えます。ただし中小企業であれば一律に合うとは限らず、担当体制と処理件数を合わせて判断します。

経理や労務を1人で抱えている場合は、その人が休むと業務が止まる状態を解消できる点が利点です。一方で件数が少なすぎると割高になります。担当者への集中を解消したい業務について、処理件数も確認してください。

既に入れているSaaSはそのまま使えますか

提供会社によって扱いが分かれるため、契約前に確認してください。

この記事で扱うBPaaSは、提供会社が指定する仕組みに業務を移す形で、比較表や費用の内訳もこの形を前提にしています。自社が使っているSaaSの上で別の会社が運用を引き受ける形もBPaaSと呼ばれることがありますが、派生の形です。移す形なら移行の費用と手間が発生します。今のSaaSを使い続けたいなら、その前提で運用を引き受けてもらえるかを最初に聞いてください。

見積書を確認する様子

費用の目安はどのくらいですか

公開されている相場はなく、自社の件数と範囲で大きく変わります。

目安の金額を探すより、費用の内訳7項目を確認するほうが正確です。処理件数と例外の多さ、対応時間帯の3つを自社の数字で揃えてください。そのうえで複数社に同じ条件で見積もりを依頼します。届いた見積もりには初期費用と解約時の費用も含め、月額だけでは見えない総額を比べてください。

まとめ

BPaaSは、SaaSとそれを動かす人をセットで借りるサービスです。BPOとの違いは作業だけを委託するか仕組みごと借りるか、SaaSとの違いは運用を誰がするかにあります。

3つに優劣はなく、業務ごとに合うものを選びます。社内に運用できる人がいればSaaS、今の仕組みを残したいならBPO、手順が標準的で担当者が足りない業務ならBPaaSが合います。

費用は、SaaSの利用料だけでなく内訳7項目で総額を見てください。契約前には、やめるときの条件まで確認することが欠かせません。

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ACCELPORT
Accelport株式会社 編集部

業務の見極めから実装の進行管理までを引き受ける「社外AX部」を提供しています。現場で得た知見をもとに記事を制作しています。

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